もろもろInDesign 15.1.1に対応しました
最近仕事の関係でなかなかInDesignをアップデートできなかったんですが、ようやく仕事用PCのInDesignを15.1.1にアップデートしました。
前のエントリにも書いたように、15.1.0はイベント間に合わせ突貫工事バージョンなので必ず15.1.1にアップデート、もしくは15.0.3のまま使ってください。まあ、15.1の実質の新機能は「レビュー用に共有」と「Adobe Fontsの自動アクティベーション」の2つだけなので、縁のない人も多いでしょう。
ただ、バグ修正もそこそこあるので、InDesignで修正済みの問題を見ていただいて、必要かどうかを判断された方がよいです。ただ15.1で新たに生じたバグで未発覚のものもあるでしょうから、現状で問題が発生していない場合はアップデートする必要はないと思います(個人の見解です)。
open_the_inddの対応
open_the_inddはそのまま使用できます。ただし、アップデートを適用するとファイルの関連付けがInDesignに設定されるので、open_the_inddを実行して関連付けをopen_the_inddに戻してやる必要があります。
オブジェクトモデル図
オブジェクトモデル図は更新しました。15.1では2つの変更点があります。
FontSyncPreference
Applicationオブジェクトの下にFontSyncPreferenceオブジェクトが追加されました。プロパティは実質1つしかありません。15.1の新機能「Adobe Fontsの自動アクティベーション」を設定するものです。
ObjectStyle
ObjectStyleオブジェクトにenableTextFrameColumnRuleOptionsプロパティが追加されました。ただこれは新機能ではなく、バグ修正というか、実装漏れだったものです。
15.1で発見したバグ
これはWindowsだけなんですが、レジストリの値が間違っているところがあります。
[HKEY_CLASSES_ROOT\Adobe.Color Book Library\DefaultIcon]
(誤)
C:\Program Files\Common Files\Adobe\Shell\CC.2020.2020\icons.dll,4294967107
(正)
C:\Program Files\Common Files\Adobe\Shell\CC.2020\icons.dll,4294967107
たぶんほとんどの人が気づかない、そして使用上まったく影響のない間違いです。
15.1でのUIの変更
最後に注意事項です。一部UIが変更されました。これを改善とするか改悪とするかは人それぞれでしょうが、私個人としては改悪だなと思います。
15.0.3 環境設定でPublish Onlineが有効の場合
15.0.3 環境設定でPublish Onlineが無効の場合
15.1.1
何でこんなのにしたの?「レビュー用に共有」と「Publish Online」だけならまだわかるけど、「パッケージ」と「書き出し」はアイコン(アップロードを示すと思われる)と無関係。
しかも「Publish Online」は以前のバージョンだと有効か無効か非常にわかりやすかったのに、改変後は全く違いがわからない。無効の場合は少なくともグレーアウトにしないといけない。現状は無効の状態でも、マウスカーソルを乗せると指アイコンに変わって、クリックできると誤認させる(クリックしても何も起こらない)。
あとね、「PDF形式でクイック書き出し」なんだけれども、設定が固定なんだな。
ダイアログを開けばそこで設定変更できるんだけど、それなら[高品質印刷][最小ファイルサイズ][PDF/X1-a:2001(日本)]は不要の極み。この設定をそのまま使うやつはいない。カスタマイズしたPDF書き出しプリセットを表示できるのであれば使うかもしれないけど、現状では単に邪魔なものが増えただけ。
個人的な意見ですけど、プロパティパネルの搭載以降、InDesignはどんどん使い勝手が悪くなっている。機能的にはバグの解消が進んでよくなってきているのに、UIがどんどんひどくなっているのよ。困ったもんです。