新しいバージョンが出る前に今の環境のバックアップを!
メジャーバージョンアップが出る前にいつも文句を言うんですが、「現行製品のバグを次のメジャーバージョンでしか直さないのはいいかげんやめていただきたい」ということです。それをされると、一つ前のメジャーバージョンの最終バージョンにバグが残ってしまい、その1つ前を使わないといけないから。
分かりにくいですね。具体例を挙げます。
InDesignの現在の最新バージョンは15.1.2。これには次の問題があることがわかっています。
macOS 14、13で使用している場合、以前作成したドキュメントを開くときにクラッシュする
対処法:InDesignのバージョンを15.1.1にする
原因はわかっていません。「環境にないフォントを使用している時に発生した」とか「テキスト変数」を使用しているものに発生した」とか聞きますが、これだという決め手はないようです。
Windowsで使用している場合、「ルビ」「縦中横」「斜体」のダイアログで、「プレビュー」とあるべきところが「Preview」になっている
対処法:気にしない
Macで使用している場合、UIを一番明るくすると文字カーソルが見えなくなる
対処法:暗いUIにする、またはInDesignのバージョンを15.1.1にする。または16.0を待つ(16.0のベータ版では解消されている)
Illustratorの現在の最新バージョン24.3では次の問題があります。
文字サイズの単位が級の場合、文字サイズ入力欄のスピンボタンをクリックしても値が一定の範囲しか動かせない
対処法:直接数字を入力する、またはIllustratorのバージョンを24.2.3にする
サイズを整数で入力したのに0.0001のような端数がつく(複数個所で発生。使用する単位によって発生個所が異なる)
対処法:気にしない、または最後の安定バージョンである23.0.6を使う
ここで、対処法として、最新バージョンの1つ前を使っている場合が非常に問題なわけです。
現時点ではCCデスクトップアプリから1つ前のバージョンをインストールすることができるわけですが、新しいメジャーバージョンが出るとインストールできなくなってしまいます。
InDesignでいうと、2020年10月19日時点では次のバージョンがインストール可能です。
- 15.x.xの全バージョン
- 14.0.3
これが、2020年10月20日22時(予想)以降になると
- 16.x.xの全バージョン(実質16.0.0のみ)
- 15.1.2
になります(あくまでも予想です)。つまり15.1.1をインストールすることはできないということです。
そのため、急いで今の環境をバックアップしておきなさいということです。