InDesign 21.0と21.1のスクリプト面での変更点
21.0での変更点
スクリプトは長い英単語が多い! ということで表にしました。21.0では追加された項目のみで、削除されたものや変更されたものはありません。
| オブジェクト | プロパティ | 説明 |
|---|---|---|
| フレックスレイアウト関係 説明1 | ||
| Application | autoDetectionEnabled | [環境設定][一般]「フレックスレイアウト設定を自動検出して適用」 説明2 |
| Spread | flexObjects | フレックスレイアウト |
| MasterSpread | flexObjects | フレックスレイアウト |
| ObjectStyle | flexLayoutAttributeOptions | オブジェクトスタイルのフレックスレイアウトオプション |
| 長方形などのページアイテム | flexItemWidthMode | フレックスレイアウトの子としての設定 |
| flexItemHeightMode | フレックスレイアウトの子としての設定 | |
| FlexObject | フレックスレイアウトオブジェクト | |
| FlexObjects | フレックスレイアウトオブジェクトのコレクション | |
| (列挙)FlexWidthHeightMode | FLEX_FIXED、FLEX_FILL | フレックスコンテナおよびフレックスレイアウトの子のサイズの指定値 |
| (列挙)FlexEnum | FLEX_AUTO | |
| (列挙)FlexDirection | FLEX_COLUMN、FLEX_COLUMN_REVERSE、FLEX_ROW、FLEX_ROW_REVERSE | フレックスレイアウトの子の並び方 |
| (列挙)FlexPosition | FLEX_START、FLEX_CENTER、FLEX_END | フレックスレイアウトの子の配置 説明3 |
| (列挙)FlexSpacing | FLEX_SPACE_BETWEEN、FLEX_SPACE_AROUND、FLEX_SPACE_EVENLY | |
| (列挙)FlexWrap | NO_WRAP、WRAP、WRAP_REVERSE | コンテンツの折り返し 説明4 |
| (列挙)FlexClipsContent | CLIP、DONT_CLIP | コンテンツの折り返しがオフの場合、はみ出た領域を表示するかどうか 説明5 |
| Convert PDF to InDesign | ||
| PDFExportPreference | preserveInDesignEditingCapabilities | PDF書き出しダイアログの「InDesign編集機能を保持」。日本語版ではまだ使えません。 |
| InteractivePDFExportPreference | preserveInDesignEditingCapabilities | |
| ePubのアクセシビリティ | ||
| ParagraphStyle | epubAriaRole | 前の記事参照 |
| CharacterStyle | epubAriaRole | |
| ObjectStyle | epubAriaRole | |
| ObjectExportOption | epubAriaRole | |
説明1 フレックスレイアウトについては今書きかけの連載記事がありますので、その中で詳しく解説します。オブジェクトモデル中にも書いていますが、バグが多いので注意です。
説明2 従来、Applicationオブジェクトには環境設定項目は入れないんですが(従来の感覚だとGeneralPreferenceオブジェクトに追加される)昨年の20.0から今までと違う実装がぽつぽつ見られます(以前も書いてました)。雑になったというか、従来のやり方が継承されてないというか、だいぶ不安です。
説明3 フレックスレイアウトの子の配置は、FlexPositionとFlexSpacingに分かれていますが意味はありません。この2つの中のどれかの値をとります。最初は別々で指定するような設計だったのかもしれません、試行錯誤の結果でしょう。
説明4 コンテンツの折り返しの3つの値はCSS Flexboxのものを借用しています。このうちFlexWrap.WRAP_REVERSEはInDesignのUIからは削除されました(オン・オフのみになった)。しかしスクリプトには残っているので、UIでは設定できない並び方が可能です。
説明5 FlexClipsContentはオブジェクトモデルには残っていますが、これはどこからも参照されていません。そのため、私のオブジェクトモデルでは表示する場所がありません。おそらく初期段階では計画されていたのでしょうが、21.0正式版では「コンテンツの折り返しがオフの場合、はみ出た領域は表示しない」仕様になっています。
21.1での変更点
21.1では追加されたもの、およびバグ修正があります。変更されたり削除されたものはありません。
| オブジェクト | プロパティ | 説明 |
|---|---|---|
| ePubのアクセシビリティ | ||
| Hyperlink | epubAriaRole | |
| Hyperlink | hypherlinkAltText | |
| ObjectExportOption | epubAriaLabel | |
| ObjectExportOption | epubAriaLabelSourceType | |
| (列挙)EpubAriaLabelSourceType | NONE_ARIA_LABEL、AUTOMATIC_ARIA_LABEL、CUSTOM_ARIA_LABEL | |
| HTML5書き出し | ||
| Document | html5ExportPreferences | HTML5書き出し設定 |
| Html5ExportPreference | HTML5書き出し設定 | |
| (列挙)ExportFormat | HTML5 | |
| (列挙)ImageSizeOption | SIZE_NONE | |
| (列挙)TextExportFormatEnum | HTML_TAG、SVG_TAG | |
| その他 | ||
| DropShadowSetting | size | バグ修正。 効果のサイズはUIでは最大1000ptなのだが、スクリプトからは144ptに制限されていた。理由は不明。 それをUIと同じ1000ptまで指定できるように変更された。 |
| InnerShadowSetting | size | |
| OuterGlowSetting | size | |
| InnerGlowSetting | size | |
| BevelAndEmbossSetting | size | |
| SatinSetting | size | |
| FindChangeDropShadowSetting | size | |
| FindChangeInnerShadowSetting | size | |
| FindChangeOuterGlowSetting | size | |
| FindChangeInnerGlowSetting | size | |
| FindChangeBevelAndEmbossSetting | size | |
| FindChangeSatinSetting | size | |
| ViewPreference | showTextThreads | [表示][エクストラ][テキスト連結を表示/隠す]。なぜかスクリプトの実装からは漏れていたメニュー項目。 |
ePubのアクセシビリティ関連およびHTML5書き出しについてはメニューやダイアログにあって、すぐに見つかるものについては説明をつけますが、見つからないものについてはわざわざテストしてまで解明することはしません。
追加されたオブジェクトの細かい情報が粗方分かったらオブジェクトモデルを21.1対応に更新しますので、しばらくお待ちください。
21.1ではスクリプトのバグが修正されたり、未実装の項目が追加されていたりするのは嬉しいですね。他にも漏れている項目はあるので、要望すれば実現されるかもしれないという期待を抱かせるものとなっています。特に複数台あるPCのInDesignの初期設定をスクリプト一発で済ませたかったのに、未実装の項目(どの項目か覚えていない)があって断念された方には今回のアップデートは朗報かもしれません。不便を感じている方はUserVoiceに投稿しましょう。