Acrobat日本語プレリリースの参加者を募集しています
今Adobeでは、Acrobat DCの日本語でのプレリリース参加者を募集しています。案内ページはこちら。
Adobe Acrobat DC 日本語プレリリースプログラム参加者募集 !
それによると、8月末に日本語プレリリースプログラムがスタートするということです。プレリリースプログラムというのは開発段階の製品(いわゆるベータ版)を使用して、新機能を試して意見(使えない・動かない・バグがあるとか、素晴らしいとか、もっとこうした方がいいとか)を言ったり、機能リクエストができたりするものです。非公開なので秘密保持契約に同意して情報を外部に漏らさないように注意する必要がありますが、開発者に意見を伝えるためには最も有効なものです。なお、無報酬です。
英語のプレリリースプログラムは以前から存在していました。InDesign、Illustrator、Photoshopは早くから日本語プレリリースプログラムが存在していたのですが、Acrobatは今までなかったんですね。
Acrobatも巨大なプログラムで、PDFの表示や作成以外にも次の機能が思いつきます(当然これ以外にもあります)。
- フォームの作成
- 印刷用プリフライト
- 墨消し
- OCR
- 他形式への変換
- JavaScript
PDFも、元々はレイアウト固定のドキュメントフォーマットで紙に出力するためのものだったのですが、フォーム機能やインタラクティブ機能がついてかなり複雑ですからね。それに伴ってユーザーも多岐にわたりますし。
ところでこのうち、実は「他形式への変換」(主にWordやExcel形式に書き出す機能)を作っているのはAdobeではないって知ってました? Windowsの人は次のフォルダを確認できると思います。
C:\Program Files (x86)\Adobe\Acrobat DC\Acrobat\plug_ins\SaveAsNonPDF\Solid
これは「Save As Non PDF」つまり「PDF以外で保存」する際に使用されるプラグインのフォルダですが、そこにあるdllファイルのプロパティを見てください(例はSolidCore.dll)。
デジタル署名者が「Solod Document Ltd.」になってますね。おそらくこちらの会社と思われます。皆さんの中で、AcrobatのExcel書き出しの精度が以前(8とかXとか)に比べて悪くなったと感じている人がいるかもしれません。たぶんDCからだと思われますが、途中でSolod Document Ltd.のエンジンに変更されたんでしょう。確証はありません。
(ただ、8とかXとかに比べるとセルを複雑に連結している表の変換精度が落ちたという感覚は残っています。ちなみに今はアンテナハウスの製品を使っているのでAcrobatでExcelに書き出すことはしていません。)
さてこのプレリリースプログラム、私も参加したいところなんですが、あいにくプレリリース版をテストするためのマシンがありません。おそらく現行版とプレリリース版とは共存できると思われるのですが、私のマシンがだいぶ古くなってきているのであまり無理なことはさせたくないのです。そのためまだ参加するかは決めてません。
もし参加するのであれば最優先事項として
- プリフライト手順の見直し(ステップ数の減少)
- PDF 2.0への対応
- 動作の安定化(特にサンドボックス)
を求めていきたいなあと思っています。
2024年8月8日 追記
Adobeコミュニティフォーラムのこちらの投稿から、変換エンジンの変更はDC以降と思われます。