InDesign 17.4と16.4.3が出てますね。と思ったらCloud Document
今こんな感じでアップデートが来ています。ちなみに私はまだインストールしていません。
まず17.4の方ですが、新機能はなくてバグ修正のみです。修正内容はいつものページに書いてありますが、これだけならマイナーバージョンを変更せずに、17.3.1でもいいじゃないと思うのは私だけではないはず。これは憶測なんですが、Adobe社内の決まりとして「年に3~4回はマイナーバージョンアップしなさい」というものがあるんじゃなかろうか。IllustratorやPhotoshopではそのマイナーバージョンで新機能を入れてきているんですが、InDesignについては新機能は入っていません。これは今回に限った話ではなくて、実は17.0が出て以降、新機能は全くないんですね。
これはInDesignがどんどん安定化しているということで、業務で使う上ではこれ以上よいことはありません。InDesignは印刷業においては基幹のソフトウェアですから変なことがあっては困るわけです。InDesign開発チームはよくユーザーのことを理解していると思います。ただしそれは一般ユーザーというよりもInDesign Serverを使用している巨大企業かも知れませんが(笑)
冗談はさておき、この17.4でちょっと困ったことがあります。それはスプラッシュスクリーン(起動時画面)が変更されたことです。何でも、「ロード・オブ・ザ・リング:力の指輪」とのコラボレーションということらしいです。
これは非常に困ったことです。Adobeアプリケーションのスプラッシュスクリーンにはバージョンが書いてないので、皆さんは絵柄を見てどのバージョンかを判別していますよね。それが、スプラッシュスクリーンにタイアップ画像を載せられるとどのバージョンか分からなくなってしまいます。そんなことするんだったら、合わせてバージョンを分かりやすく記載してほしいものです。
次に16.4.3ですが、こちらはセキュリティ修正です。前回のセキュリティ修正から推測すると同じ修正内容がおそらく17.3で入っているのではないかと思われます。セキュリティ情報は9月の第2火曜日の翌日(14日)に発表されるでしょう。Adobeさんは発表が遅いんですよね、先に修正プログラムを出しておいて、発表はMicrosoft Patch Tuesdayにあわせるということをやっています。発表されたら追記します。
さて、もうAdobe MAX 2022の申し込みが始まっていますが、例年、そこで新バージョンが発表されています。今年は10月17日の22時にアップデートが来る気がします(計算違いで翌日かもしれません。あしからず)。InDesignもバージョン18が予告されています。このリンクはCreative Cloud Developer Newsletterという、開発者向けにメールで配信されるニュースレターの8月18日のものです。(受け取り方法については「目的別Adobeアカウントの歩き方(2021版)」を見てください)
ここに
UXP Scripting will be available in InDesign v. 18.0,
とあります。UXP Scripting(UXPスクリプト)については、別途記事を起します。
ということで、バージョン17ももう最終バージョンに近くなっています。この17.4が最後になるのか、もう少し修正が入るのかは分かりませんが最後まで「安心して使える」バージョンであってほしいものです(本当は全部のバージョンが安心して使えたらいいんですがね)。
まだ情報が不確実なのですが、実はもうひとつInDesignのバージョンがあるようです。それは何かというと、InDesignのUserVoice(開発チームにバグの修正依頼をお願いしたり機能要望を行うところ)に新しいカテゴリが追加されました。その名もInDesign (Beta) for InDesign cloud documents.
つまりInDesignのクラウドドキュメントを扱うためのベータ版の存在です。このページには大したことは書いてないですが、いくつかリンクがあるので、興味のある人はリンク先を見てください。ただし、リンク先はAdobeIDを入力しないと見れないようになっているので、ここでの言及を控えます。1つ言えるのは、情報は英語だけです、日本語での情報はありません。
ですから日本で展開されるのかどうかすらわからない状態なのですが、あの会社のことですし何があるかわかりません。心の準備はしておきましょう。
9月14日 追記
予想通り本日14日にセキュリティ情報出ましたね。予想と違ったのは、バージョン17での修正で、17.3と書きましたが17.4での修正でした。
https://helpx.adobe.com/security/products/indesign/apsb22-50.html
最初のもの(CVE-2022-28851とあるもの)は17.4のみの修正で、それ以外は17.4と16.4.3に共通する修正です。17.4が出たのが8月23日ごろですから、今日までの3週間、特に不具合が発生しているという情報はありません。ですから、16.4.3にアップデートしても問題ないと思われます。