Affinity Publisherで日本語処理(5)テキスト関連パネル

2019年08月09日

ここまで、Affinity Suiteで日本語を使うための最低限の設定を行ってきました。次はモノルビの予定でしたが、その前に、テキストのデフォルト設定の話と、テキストスタイルの話をしないといけません。これをほったらかしておくと、後から大変なことになりそうだからです。少し長くなりそうですがお付き合いください。


まず、テキスト関連パネルの比較をします。Affinity Suiteは内部で持っているテキスト情報は3本とも同じですが、インターフェイスで使用できるものが異なっています。DesignerとPhotoは同じですが、Publisherでは設定できる項目が増えています(バージョ1.7時点)。

パネル Publisher Designer/Photo
文字パネル 同じ
グリフブラウザパネル 同じ
段落パネル
テーブルパネル あり なし
ピン留めパネル あり なし
ハイパーリンクパネル あり なし
検索して置換パネル あり なし
テキストスタイルパネル 同じ
テーブルフォーマットパネル あり なし
目次パネル あり なし
インデックスパネル あり なし

このため、Designerで段落スタイルを設定すると、設定できない項目(ハイフネーション、ドロップキャップスなど)が勝手に作成されるということになっています。

ですから現時点では、段落スタイルPublisherで作成すべきということが言えます。もちろん、作成された段落スタイルDesigner/Photoで使用できます。

Affinity Suiteは、どのソフトも全てのデータファイル形式(.afphoto, .afdesign, .afpub)をそのまま読み込めるという親和性(affinity)を持っているので可能なんです(だから、ノンブルだPublisherで作成しておいて、あとDesignerで編集ということも可能)。

話がそれましたが、パネルの概要だけ説明しておきます。詳しくはインストールしてヘルプを見るなり、ネットで調べるなりしてください(日本語の情報はこれから増えていくはずです)。

文字パネル

InDesignやIllustratorの文字パネルに加えて、IllustratorのOpenTypeパネルも追加されたようなものです。

グリフブラウザパネル

InDesignやIllustratorの字形パネルに相当しますが、パネルメニューがないと考えてもらったらよろしいかと思います。

段落パネル

InDesignやIllustratorの段落パネルに相当しますが、InDesignでは別ダイアログになっている禁則処理設定や行頭文字(自動番号)、ドロップキャップスの設定なんかも1つのパネルの中に入っているので、かなり縦長になります。

テーブルパネル

InDesignの表パネル+表設定ダイアログ+セル設定ダイアログを合わせたような感じです。これもかなり縦長です。

ピン留めパネル

InDesignのアンカー付きオブジェクトの設定ダイアログに相当します。オブジェクトサイズの基準値に「ポイントサイズ」があってねえ、凄いんだなこれが。

ハイパーリンクパネル

InDesignのハイパーリンクパネルに相当します。

検索して置換パネル

InDesignの検索と置換パネルに相当しますが、通常の検索置換と正規表現検索置換のみです。

テキストスタイルパネル

InDesignやIllustratorの段落スタイルパネル+文字スタイルパネルに相当します。一つのパネルの中で段落用と文字用が表示されます。これWordと同じですね。

テーブルフォーマットパネル

InDesignの表スタイルパネルに相当します。なお、セルスタイルという概念は今のところなさそうなので、遠い将来に期待しましょう(それより先にしなければならないことが山ほど)。

目次パネル

InDesignの目次ダイアログに相当するかと思いきや、もしかして全く別物かもしれません。そのうち調べます。

インデックスパネル

InDesignの索引パネルに相当するかと思いきや、もしかして全く別物かもしれません。索引パネル+相互参照パネル+ブックマークパネルの可能性もあります。これもそのうち調べます。


いろいろ触っていると面白いものを発見してなかなか進みません。あんまりブログとしてまとまらず、また早く知らせた方がいいなと思うものTwitterで発信しています。