Affinity Publisherで縦組合成フォント(3)縦組の実現方法

縦組の実現方法は2つあります。

  • テキストフレームを90°右に回転し、縦書用のフォントを使用する
  • 1文字幅のテキストフレームを並べて連結する

それぞれに一長一短がありますので、詳しく見ていきます。

テキストフレームを90°右に回転し、縦書用のフォントを使用する

前のエントリで、表示を回転した状態でテキストフレームを作成しました。

この状態は、文字が天地に並んでいるので縦組の並びと同じです。ただ、文字が横倒しになっているのが残念ですね。縦書に対応しているアプリケーションでは、縦書だよという情報が与えられると、①文字を90°左に回転し、かつ②縦書と横書で字形が異なる文字の場合には縦書用の字形に置き換えます。

Affinityシリーズではこの2つのいずれにも対応していないんですが、そんなアプリケーションは山ほどあります。そこでWindowsの場合、縦書に対応していないアプリケーションのために①②の機能をアプリケーションに代わって提供しています。それが@付きのフォントです。図はワードパッドで、縦書には対応していませんが、@付きのフォントを使うことで縦書が実現できます。

しかし残念なことにAffinityシリーズではこの機能に対応しません。というのはWindows独自のフォント名を使うことになるので、Macに持って行ったときにフォントがないことになるからです。

ですから、WindowsでもMacでも使える縦書用のフォントが必要になるわけです。これについては庄崎(@Stocker_jp)さんが中心となって色々テストしていますので、詳しく知りたい方はfacebookのAffinity User Group Japanグループに参加されるとよいです。非公開なので外からは何をやっているか見えないのですが、それをいいことに(以下略)

9月13日 追記

具体的な手順は次のページにあります。多分今後更新されていくはずです。

https://stocker.jp/affinity-manual/95/

1文字幅のテキストフレームを並べて連結する

もう一つの方法は、1文字幅のテキストフレームを並べて連結する方法です。行送りを文字サイズと同じにする(つまり行のアキを0)ことで縦組に見せる方法です。

前の方法に比べて面倒ですが、フォントの自由度が高いのが特徴です。

この方法が使えるのは、

  • 文字の大きさが同じであること(フレーム幅より大きい文字サイズは使えない)
  • 見た目の行送り、つまりフレームの左右方向の位置に変更がないこと

という条件があります。ですから本文の間に見出しが入ってくるようなものには使えません。しかし、今回のテーマである漫画の吹き出しについて言えば、多くの部分で使えるのではないでしょうか。

そしてもう一つ条件があります。図を見て分かるとおり、句読点や長音文字が横組の字形のままですよね。ここを縦組の字形に簡単に変えることができるフォントでなければなりません。

Affinityシリーズにはグリフブラウザという、文字を一覧できる機能があるのですが、ここからひとつひとつ探して入力するというのはかなりの手間です。

それを簡単にする方法に、OpenType機能の利用があります(Affinity Publisherで日本語処理(8)モノルビ(ルビ1・2文字)でも使いました。ただ、この機能を使うためには、フォントが対応している必要があります。2つ前のエントリ「残ったのは、秀英アンチックGL-アンチックPlusの2つだけです」と書きましたが、実はそれ以外のフォントはOpenType機能に対応していない(またはごく一部だけにしか対応していない)ので、グリフブラウザから入力するしか方法がないのです。

では、OpenType機能に対応しているフォントの場合はどうするのでしょう。この場合、文字パネルの「タイポグラフィ」にある「…」をクリックして「タイポグラフィ」パネルを出します。

タイポグラフィ」パネルは出しっぱなしにしておけます。パネル下部の「すべてのフォント機能を表示します」にチェックを入れておいてください。その状態で、字形を変更したい文字を選択します。するとパネルの表示が切り替わり、使用できる字形の一覧が表示されるので、ここから縦組用の字形を見つけ、チェックを入れるだけです。

どこに縦組用の字形があるかは、フォントによって異なります。また、文字によっても字形の数が異なる場合があるので、全ての文字で同じ箇所ということは言えません。全て同じであれば楽なのですが。ということで調べてみることにします(続く)