Illustratorに欲しい!Affinity Designer機能(2)ドラッグでの選択切り替え
IllustratorやInDesignで近接した複数オブジェクトを選択したいときなど、左上から右下にドラッグして選択することがよくあります。というか、ほとんどそうしてます。間に選択したくないオブジェクトがあればシフトキーを押しながらクリックするんですが、そうでないときはドラッグして選択しますね。多分皆さんもそうでしょう。
この操作では、オブジェクトの一部でもドラッグしてできる長方形の中に含まれると、そのオブジェクトは選択されるという仕様になっています。(仕様Aとします)。ドラッグしてできる長方形内にオブジェクトの一部を含めるようにドラッグの終点を移動することを「引っかける」という言い方もします。文字だけだと分かりずらいですね。こんな図でどうでしょう。
ところが、この一部でも含まれるオブジェクトを選択するという仕様は、どのアプリケーションでも共通というわけではありません。世の中には、ドラッグしてできる長方形内にオブジェクトが完全に含まれる場合に、そのオブジェクトが選択されるという仕様になっているアプリケーションが数多くあります。(仕様Bとします)。
どちらが主流かはわかりませんが、私が二十数年前に初めてDTPソフトを触ったときは仕様Aに戸惑った覚えがあります。多分それまで仕様Bのソフトしか触っていなかったんでしょうね。
普通のアプリケーションは仕様Aと仕様Bのどちらかだと思いますが、Affinityシリーズは両方使えます、というのが今回のテーマです。
ですが、書いている途中で情報が入ってきました。あるふぁ(仮)さんが仕様BをIllustratorで実現するプラグインを公開されました。相変わらずすごいものを作ってきますね。
ということで、Ilustratorの場合にAffinity Suiteの優位性は失われてしまったんですが、せっかくここまで図入りで書いたので、続きを書かせてください。InDesignに対してはまだ優位性が残ってます!
Affinity Suiteでは環境設定の[ツール]に「選択マーキーと交差するオブジェクトを選択する」というチェックボックスがあります。このチェックはデフォルトでOFFになっていて、その場合は仕様Bの挙動になります。そしてチェックボックスをONにすると仕様Aの挙動になるというものです。
それだけではありません。この環境設定のパネルは常に表示しておくことができて、このチェックボックスのON/OFFは即時に反映されるということが優れている点です。
ね、斬新でしょ。でもパネルが大きくて邪魔なんですよねえ。また、使う機会があるかと言えば「?」なんですけどね。