InDesign 19.3が出ましたね
3月18日にバージョン19.3が出ました。(追記あり)
前回の更新(19.2)が2月19日ごろでしたから、ほぼ1か月でアップデートが出ているという感じです。ただ19.2は本当は1月に出る予定だったので、早い遅いはちょっと判断が難しいです。来月の23日にAdobe MAX Londonがあるので、そのタイミングでもう1回アップデートが出るかもしれません。
今回のバージョンアップも不具合の修正のみ(修正された問題)です。ただ、先週18.5.2が出ていますから、それと同じセキュリティ修正が含まれているかもしれません(19.2で含まれている可能性もあります)。
19.2の更新のときにも書きましたが、「InDesign 18.4以降のバージョンから書き出した PDF ファイルを印刷すると、文字化けや空白ページが発生する」問題は解消されていません。その時のリンク先を再掲しますが、UserVoiceの方では早速「19.3でも直ってないよ」というコメントが付いています。
- 18.4 and 18.5 exported PDF corrupted
- FACILISにて面付け後、ページ抜けが発生する(InDesign CC(2023)/Illustrator CC(2023)由来のPDFデータ)
FACILISの方ではIllustratorの方でバージョンが追加されています。
そしてこの問題、やっと「InDesignの既知の問題」ページにも記載されるようになりました。
このアップデートをしなければならない人は、既に19.xを使用していて、「修正された問題」に心当たりがある人だけでよいと思います。ほとんどの人はまだ19.xを使用していないでしょうから気にしないでよいです。私はテストする関係上、19.3にアップデートしましたが、実稼働は18.3のままです。
open_the_inddを使用している人はアップデート後、拡張子の関連付けを再設定してください。
さてこのPDF書き出しの問題、本当に困っています。自社内で完結してRIPでも対応しているのであれば気にしなくていいんですが、FACILISを使用しているところや(費用面とかで)RIPをバージョンアップできないところは困ります。私(および今手をかけている先)なんかも印刷会社が決まっていないので、FACILISを使っていてトラブる可能性がある会社にデータが行くかもしれないということを考えると、18.3で止めざるを得ないということです。
早急に解決してもらうために、どうかUserVoiceで投票(Vote)してください。投票の数が多いほど優先順位が上がると聞いています。
ただ厄介なのは、これを解決するのはInDesignチームじゃないかもしれないということですね。FACILISのリンク先を見てもらえばわかるように、Illustratorでも同様の問題が発生しています。InDesignチームとIllustratorチームの両方で同じ時期から同じ問題が発生しているんですね。そんな偶然があるとは非常に考えにくいので、この問題は2つの製品で同じプログラムを使用していると考える方が自然です。となると、考えられるのはAcr○batチームかな? あくまでも私の想像なので信じないで欲しいんですが、あそこのチームの製品もIllustratorに輪をかけて(以下自粛)
とにかく解決するまでは18.3をいつまでも(InDesign 2025が出ても)使用できるようにしておくことが大事ですので、あらゆるところで働きかけていこうと思ってます。
4月8日 追記
新機能に「InDesignでのユーザー設定の書き出しと読み込み」が追加されていました。機能の説明ページはこちら。見つけられなかったのはリリースノートや新機能ページの当初の記載漏れだと思います。今後は次のページの末尾の数字を変えたものも探していかないとダメですね。
機能の概要 https://helpx.adobe.com/jp/indesign/using/whats-new/2024-1.html
で、この機能、制限事項が多いので、実際のところどこまで使えるのかは追って検証しないといけないですね。あとユーザー設定を保存したファイルを開いてみると、先頭に「SQLite format 3」の文字があります。ということはSQLiteを扱える環境であれば修正とかできるのかしら。これも一度確認したいですね。
4月10日 追記
情報パネルに改善が入ったようです。ものかのさんがXにポストしています。
InDesign 2024(19.3)で情報パネルのレイアウトが改善されたよ。
— ものかの (@monokano) April 8, 2024
文字数はフレームからオーバーフローすると「+」で表記されるんだけど、それが表示しきれなくてグシャグシャになっていたのが、きれいに表示されるようになった。 pic.twitter.com/60QBcjRkp2
また、セキュリティ修正もあります。これは19.3と18.5.2の両方に同じ修正が入っています。さらに、Illustrator 28.4と27.9.3にも同じと思われる修正が入ってますね。PhotoshopとBridgeにも入ってますね。
https://helpx.adobe.com/security/products/indesign/apsb24-20.html
内容はメモリリークをおこすものということで、こまめに保存しておけば適用しなくても問題ないかなと思います(個人の判断です)。