Adobeユーザーの一番長い日~乗り換える?

一部方面から石が飛んできそうであまり乗り気ではないですが、昨日の記事でちょろっと書いたことがとんでもない事態になってしまったので、結論は書いておかないといけません。後から見返して「どうなった?」と思われないために。

発端11月18日午前6時ごろです。照山さんが異変に気付いたのがほぼ最初です。午前9時には私の周辺ではそこそこ情報が出回っていたので、ちょうどその時ブログを書いている最中だったので追記しました。この時InDesignとCCデスクトップアプリケーションの情報しかなかったのですが、のちIllustrator、Premiere Pro、AfterEffectsも影響を受けていることを知ります。

障害の影響を受けた方はお分かりでしょうが、CCアプリケーションは設定にもよりますが、常時インターネットに接続しています。


まず起動時にログオン状態であるかを確認するためライセンス認証サーバーに接続します。複数台で使用している状態かどうかをチェックするためですね。そして、起動時にホーム画面を表示している方は、ホーム画面に表示すべき情報を取得しに行きます。データのダウンロードがあるかどうかはわからないですが、チェックはします。

前の記事で「起動すればインターネットに接続しても大丈夫です」というのは、ライセンス認証サーバーへの接続をスキップするためです。CCアプリケーションはオフラインでも一定期間使えるので、ライセンス認証サーバーへの接続をスキップしても問題ありません。ホーム画面は、情報が取得できなくても挙動に影響はないと考えられますので気にしなくてよいと思います。

これは不確かな情報ですが、一部アプリケーションではバックグラウンドでアプリケーションのアップデートもやっているようです。というのもIllustratorのアクティブなアートボードの境界線の表示がころころ変わる問題で、次のような回答があるからです。

This change will affect General, Beta, and Prerelease builds. No update is required, this flag will be toggled automatically, presumably in few hours.

Google翻訳)

この変更は、一般ビルド、ベータビルド、プレリリースビルドに影響します。アップデートは不要です。このフラグはおそらく数時間以内に自動的に切り替わります。

詳細は不明ですが、「アップデートが不要で開発チームから変更できる設定がある」と読めます。Illustratorの実行ファイルの外に起動時に読み込む特殊なファイルがあるのでしょうか。それをバックグラウンドでダウンロードしているのではないかと思います。私のブログをずっと読んでいる人はわかると思うのですが、Illustratorチームは製品版でいろいろなテストをしています。そのため万一の時のために開発チームが遠隔でアプリケーションの設定を変更できる手段を用意していると考えても不思議ではありません。(翻訳が間違っていたらご指摘ください。すぐに記事に打消し線を入れますので)

もうひとつ、常Adobeのサーバーに接続しているという証拠があります。

アカウント設定の中の「データとプライバシー設定」ですね(キャプチャ画像にはないですが、この下にもうひとつ設定項目があります)。なにもしなければここは「オン」です。私は自分の操作を提供して自分好みの製品にしたい(どこまで反映されるのか分かりませんが)ので、わざとオンにしていますが、普通の人はオフにするべき項目です。


根拠が全くないのですが、今回、アプリケーションの起動時にインターネット接続を切断し、起動後にインターネットを復活したのに「Illustratorが異常に重い」「Premiere Proで文字が入力できない」などで操作不能になった人が非常に多かったのは「データとプライバシー設定」のサーバーがおかしくなって、それで影響が出たのではないかと邪推します。

ただその後情報が増えて、「どうMacだけが影響を受けているらしい」ということになりましたので、本当のことはわかりません。私の知っている限りではそれを説明できる材料が何もないからです。

こういった情報が集まったのAdobeコミュニティフォーラムのおかげです(本Adobeはどうすべきだったかという問題は置いておいて)。困ったユーザーAdobeコミュニティフォーラムに情報を求めて投稿が殺到しました。私は投稿されたらメールが来るように設定している(メール通知はカスタマイズできますので、私InDesignなど一部のカテゴリだけ通知が来るようにしています)ので、山ほどメールが来ました。午前中は別のことをやっていてほぼメールを見なかったため、どの投稿に誰(Adobe Community Expertであれば「起動時にインターネット接続を切断し、起動後にインターネットを復活」と回答)が回答してて、どの投稿がほったらかしにされているかわからない状態になってしまったので、あまり回答ができませんでした。

回答されAdobe Community Expertや常連の皆様お疲れさまでした。

そしてサポートから正式な文書が出た11時ぐらいでしょうか。その後はこの文書を参照するよう回答を変更していきます。まあ、サポートの方も始業時から大童だったのでしょうが。

今から思うと、当初はライセンス認証サーバーだけだったものが、他のサーバーも引きずられて障害を起こしていった感じですね。だんだん操作ができないという投稿が増えてきたような気がします。このあたりの状況Adobeから説明してほしいと思うのですが、あの会社(アメリカの本社です)は隠ぺい体質ですから出ないでしょうね。

一応復旧したのは午後8時台のことでしょうか。ちょうどその時、今度Cloudflareが障害を起こしてXその他が見れなくなってしまい、情報収集に難儀します。私個人としてはこっちの方の影響が大きかったんですが。Inoreaderは見れないVivaldiのヘルプも見れないしで。

正式に復旧したとアナウンスされたのは翌日の午前9時10分。ただ、その時点でも「Adobe Fontsがまだおかしい」などの投稿があります。

その後は追いかけてはいないのですが、メールでの通知もだいぶ落ち着いてきているので大方の人は解消しているのではないでしょうか。


問題はこれからの対応ですね。この落とし前をどうつけるんだって話です。一番辛いのは「回復しようとして、もう再インストールできないバージョンをアンインストールしてしまった人」です。しかも機種が古くOSをこれ以上上げられないので、最新版もインストールできないという状態。もMacを買い替えるしかない。(私は同情できませんが)

まあ、1番の問題は「情報発信のまずさ」です。

サーバー障害は必ずあります。同日Cloudflareもダウンしたし、10月にAWSがダウンして、Canvaも影響を受けてますし。ですから「デスクトップアプリケーションのインターネット接続を極力減らす」も非常に重要です。ですがこれは2番目の問題です。

早いうちに全ユーザーに情報を伝えることができれば、間違ってログアウトする人も減っただろうし、アンインストールする人もいなかったかもしれません。情報発信ができなかったからこそ、個別の機器の問題だろうと、ログアウトを試みたりアンインストールを試みてしまい、事態を悪化させるのです。炎上のほとんどの要因はここにあります。

これは日本Adobeサポートの問題ではありません。Adobe社本体の問題です。私はXで次Adobe公式アカウントをフォローしています。

このうち、今回の障害の情報発信をしているのはアドビ カスタマー サポートのみです。他のアカウントは一切情報を出していません。例を挙げるのは大変申し訳ないけれど、この障害の最中アドビ クリエイティブ クラウドさんは次のポストをしています。

つまり、全社的な問題として捉えていない。サポートだけが必死でやっている(営業も必死でやってますよね)。まあ、大企業にはありがちなんでしょうけど、顧客の印刷会社は全社員総出でシール貼りとか消しゴムかけとかやってますから!(誇張しすぎた?)

全社でやればカスタマーサポートがアカウントを作っていなInstagramYouTubeでも発信できるのよ。

本当はね、Adobe IDに対してメールを送るのが一番有効なんです。ただ、Adobeのシステムではメールを送信するのは本社なので、そこを今すぐ変えるのは難しい。だけどそれをやっていかないといけない。


しかし、今年Adobeは燃えたねえ。「透かしを消すことの是非」から始まり「Illustratorのアップデートで文字組やレイアウトが崩れる」「カスタマーサポートの窓口が大変込み合っております→解約殺到か」そして「サーバー障害でアプリケーション起動不能」。

これはお祓いに行った方がいいよ。冗談とか迷信とか言わずに。頭を垂れてお祓いを受けてる間は「何でこんなことしなきゃいけないんだ」「私は一体何をしてるんだ」と思うから。それが己を反省し自身を糺すことになるので。これはどの宗教でも関係なく同じことです。

残念ながらこれは個人として行うことではなくて会社組織として行わなきゃいけないことなんだな。個人ならわりと簡単なんだけど。


ということで怒りの矛先Canvaへ向かいます。あなたのところはどうなのさ、Affinityも起動時にライセンス確認しに行ってるけど。これを他山の石にしないといけないんじゃないの?

知らない人のために書いておくと、私はアドビ株式会社にCanva Japanにもつながりがあるので、本当は書きたくないんです。ただ、書かないとユーザーが不幸になるので。この記事の目的はその1点です)