もうIllustratorの在版修正はありえない?

古い話ですが、2019年1023.1(CC2019)が出たときに、これはアップデートしてはいけないやつだと感じつつ諸々の理由でアップデートしたことが今でも悔やまれます。

の1つ前23.0.6は2019年8月に出て、これがバージョ23の最後のアップデートだなと思っていたんです。ところAdobe MAX(11月4~6日)直前1023.1が出て、まずそのタイミングに驚いたんですが、機能面でも2つの驚きがありました。

  • 中途半端な「パスの単純化」の強化
  • 組版エンジンの修正

に2つ目のものは、既存データの体裁を変更してしまうという危険なものでした。

これ以降、Illustrator3~4回マイナーアップデートを行い、新機能を追加していきます。これが同じバージョン内でのデータ互換性が保たれているのであれば何ら問題はありません。時々互換性が損なわれるアップデートをするから問題なんです。

以下、参考までにこれ以降のアップデートの記事を掲載します。

このようにマイナーアップデートで頻繁に新機能を追加してますが、とにかく問題が多い。この中で最悪なの26.4.1です。箇条書きと自動番号の機能が追加されたこと自体はいいんですが、26.3.1以前とのデータ互換性をなくしてしまったのはかなりまずいです。

しかも情報公開も感心しません。これは直近の修正内容ですが「stability fixes(安定性の修正)」とだけ書かれており、何がどう変わったのかわかりません。そのためアップデートすべきかどうかという判断材料が全くないということです。

27.1.1では、[エンベロープ]の[ワープで作成...]中の[上弦]と[下弦]の図と文言が違っていたのを修正したのですが、その記述はありません。(書いてる途中27.3.1が公開され、その中に記述されました)

 

結局のところ今Illustratorは、バージョン番号に関係なくアップデートとバグ修正を行っていくため、ユーザーは常に最新環境にせざるを得ない状況に置かれています。特定のバージョンで止めておくという選択肢がほぼないのです。そのため、将来の在版修正のために、作業環境を残しておくというのは容易ではありません。アプリケーションのバージョン(パッチバージョンも含めて)を固定しなければならないのに加えて、データのバージョンも固定しなければなりません。データのバージョンは明示されないので、Illustrator以外のツールを使うか記録しておくことになります。そうなってくると在版修正のコストはかなり高くなってしまいます。

ですから「在版修正」はもう不可能、過去のデータを最新の環境で開いて(当然文字組が変わったりその他のトラブルも考えられる)流用していくということにしかならないでしょう。(結論が中途半端ですが、諸事情によりこれ以上書くのは控えます)