来週明けにMAXアップデートが来ます。Illustratorどうする?

2024年10月09日

Adobe MAX 2024がいよいよ来週(現地時間10月14日)に迫ってきました。日本時間ではどうなのかな~とカレンダーを見ていたら、10月14日の月曜日は休日じゃないですか。ということは、休み明けにはもMAXバージョンがアップデート可能になっているはずです。

つまり、2023バージョンは来週になったらダウンロードできなくなってるわけで、今週中に次のことをしておかなくてはなりません。

  • 自動更新が無効になっているか再確認
  • グループ版の人2023バージョンのパッケージ
  • 必要な人はバックアップなど

忘れずにやっておきましょう。


本日(9日)は月例のセキュリティ情報公開日です。DTP関連ではInDesignにセキュリティ情報が出ています(日本語版はまだです)。これによるInDesign 19.5と18.5.4で修正が行われています。実18.5.4についてはこの情報を見るまで気づきませんでした。今日見たらアップデート出てますね。一昨日ぐらいに見たときはなかった気がしてたんですが。

18.xバージョン(2023)はこれが最後のアップデートになりますが、前から何回も書いているよう18.4以降PDF書き出しの問題があるので、私18.3で止めています。


さて、来週か2023のインストールができなくなるので、そろそ2024バージョンでの実稼働も検討しなければなりません。

InDesignの場合、最新19.5について大きな問題は出ていません。昨日UserVoiceの投稿を一通り確認していましたが、19.5固有の重要な問題はありませんでした(それぞれの環境に由来しそうな問題とか、以前のバージョンから引きずっている問題とかのみでした)。ですか19.5を使って問題ないと思います。

Photoshopも最新25.12で問題ないと思われます(使ってないので信頼性は低いですが)。

問題Illustratorですね。ベータ版28.8があったんですが、これは結局リリースされないようですので、28.7.1が最終バージョンとなりそうです。しかしこのバージョンは以前の記事で書いたように使用禁止です。グリフ置換した文字の前の文字のサイズやフォントが変更されるとデフォルトグリフに戻ってしまうという致命的なバグがあります。これは新規作成時だけでなく以前のバージョンで作成したドキュメントを開いたときにも発生するので、危険極まりないバグです。

その他のバージョンにもバグがあり、主なバグはものかのさんがリストアップしてくれています。

28.6には文字組アキ量の問題があります。またこのバージョンには、オープンパス(閉じていないパス)にも線の位置の内側・外側を設定できる機能があるのですが、この機能には問題があっ28.7.1では実装が取り消されています。つまりこのバージョンだけの機能なので、うっかりこの機能を使ってしまうと後からトラブルになること間違いなしです。

また、以前のバージョンのデータを開いてテキスト編集すると起こし丸括弧の位置がずれる問題があります(28.7.1でも修正されていない)。そのため使用はやめておいた方がいいでしょう。

28.5のバグは以前記事にしていますが、現時点での状況は次のようになっています。

ということで、該当する機能を使用する場合は避けた方がよいバージョンです。

28.1~28.4.1には「拡大縮小やスクロール時にアートボード、ガイド等が表示されない」という問題があります。以前記事に書きましたが、これ28.5で修正されています。

また、ものかのさんの指摘どおり、27.1~28.5には箇条書きやリスト記号がアウトライン時に消失するというバグがあります。

28.0は最初のバージョンなのでバグだらけなのは言わずもがな。

ということで、Illustratorの場合は「バグを許容できるどれかのバージョン」を各自で選んでくださいとしか言いようがない。なんだった28.xは使用しないという選択肢もあるかもしれないという悲惨な状況です。ホントに困りましたね。私はもう愛想を尽かしているのでどうでもいいんですが(ちなみに私28.4.1)仕事で使わざるを得ない人はよく吟味してください。


10月11日 追記

起こし丸括弧の位置がずれる問題を追記しました。

なお、Illustratorは文字組の大幅なアップデートが予定されています。従来の文字組から新しい文字組になるとどうなるかを事前に確認するためにIllustrator 27.7以降のバージョンで開いて保存し直すことが必要です(勝手に変換されても問題ない場合は不要)。それを楽にするプラグインも提供されましたが、これを使う場合は、文字組機能に問題のないバージョンを使用しなければなりません。